タコ型火星人


タコ型火星人
かつては火星には生命が存在し文明を築いているのではないかという説がかなり本気で考えられていました。
まだそのような考えが有力だった1938年、火星からタコ型の宇宙人が攻めてくる、というラジオドラマが放送されたのですが、それが本当のニュースだと信じられてしまい全米がパニックになるという事件が起きました。
もともとこのラジオドラマの原作になったH.G.ウェルズのSF小説「宇宙戦争」はSF史に残る名作なのですが、そんな事件もあってタコ型火星人は非常に有名になりました。
タコ型なのは、火星の弱い重力と薄い大気に適合するよう考えられたもので、当時の科学知識から導き出されたものです。


マスク装備のタコ型火星人/簡易マスクのタコ型火星人

「宇宙戦争」劇中の火星人は進んだ科学力を持っており、地球人は手も足も出ません。しかし、火星人は地球の病原体に抵抗がなかったために自滅、地球は助かります。それじゃあんまりなので、マスクを装備してもらいました。これでもう大丈夫。

病原体でやられるっていうのもめっちゃリアルで、ヨーロッパ人が中南米を侵略したときも病原体が大きく運命を左右しました。ヨーロッパ人は、火星人兵器のように圧倒的な武器である銃と馬を持ち込みましたが、未知の病原体でたくさん死んだのは逆に中南米の原住民でした。現実はSFより奇なり? とはいえ「宇宙戦争」は荒唐無稽な話のようでいて、すごくハードSFなんです。

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ミクロラプトル・グイ


ミクロラプトルは小型の羽毛を持つ恐竜です。現生の鳥類に近い発達した羽毛・翼が化石として残っており、往時の恐竜の姿を想像させます。
一方で、鳥と大きく違うのが、脚にも翼を持つということ。彼らがこの脚の翼をどう使っていたかには諸説ありますが、複葉機のように、重ねて飛んでいたという説があります。

複葉機というのも一般には見かけないのでややマニアックかもしれませんが、主に主翼が二階建てになってるレトロな飛行機です。特徴はいろいろありますが、基本的には羽根の面積が広いので飛びやすい、弱いエンジンでも飛べる。ミクロラプトルも、鳥に比べたらエンジンに相当するはばたき筋力は弱かったでしょう。ちゃんとした本にそう明記してあったわけじゃないですが、鳥という生物がいかに飛ぶことに特化した身体を持っているか見れば自明。弱い飛行力を補うための4翼だと考えると、鳥と飛行機は同じ進化をしているんだなあと興味深いわけです。

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トラバチ


トラバチ
トラバチは古典SF小説「地球の長い午後」に登場する、はるか未来の昆虫。
獰猛で人間を襲って食べる、巨大な蜂です。
この世界では自転が止まってしまっていて、重力が弱まり、またずっと昼になった側は熱帯化しているので、超高層化した森のなかに棲む巨大化昆虫が生態系の主役、人類は滅びつつあります。映像化はされていませんが、ナウシカの腐海の元ネタと言われています。

昆虫はカテゴリ自体の発生が古いため、原始的で未進化な生物とみられがちですが、実は現代においても高度に進化した生物です。虫は虫でずっと進化を続けているので。ちなみに「ハチ類」が誕生したのは、「霊長類」が誕生したのより後です。新しい生物が100%強いというわけではないですが、人類のあとにハチの時代が来たとしても、何らおかしくありません。
(進化や分類はいろんな分け方があるので線の引き方次第の話ではありますが。少なくともは恐竜の時代にはハチは飛んでないしアリもたかっていなかったんだとと思います。)

亜種 イクサバチ(オリジナル)
機関銃や爆撃音に似た羽音を立てる。人間が複数いるところでこの羽音を立てると、驚いた人間が反撃して殺しあうため、その肉に卵を産み付けて繁殖する。

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エグリゴリ・ラミエル


ラミエル
ラミエルは古いキリスト教外典に登場する天使あるいは堕天使で、幻視を司ります。その名前は「神の雷霆」という意味だそうです。
雷霆っていうのは雷をかっこよく言った感じですかね。
堕天使とした場合、エグリゴリというグループに属します。エグリゴリは神にそむいて人類と交わった天使たちで、文化英雄としての側面を持ちます。
(文化英雄…神話類型のひとつで、火や作物などを人類にもたらした人物や神などの話)
ということは、ラミエルは人類に”幻視”をもたらしたということでしょうか。古代イスラエルにおいて、幻視というものは、病気で見てしまうということではなく、技能や能力の一種であり、宗教的イメージを伝えるために見せるものだったようです。

創作作品において一番有名なラミエルはエヴァンゲリオンのラミエルだと思います。彼は能力として強力なビームを持っていましたので、雷霆の名を冠したのでしょう。

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