【冒険者の酒場】巫女

巫女(シャーマン)
シャーマンは聖職者の一種で、辞書的には、呪術師・巫女・祈祷師など、神仏や精霊など、超自然的な存在にアクセスして一般の人との仲介をする職業の総称です。しかし、言葉の定義どおりに解釈すると、キリスト教やユダヤ教の預言者、モーセやキリストもシャーマンってことになりますが、一般的にはそうは言いません。つまり現実的な意味としては、欧米人から見た”外”の世界、非キリスト教世界、オリエント、エスニック、古代ギリシャ・ローマ、そういう世界における宗教者です。

異世界ファンタジー作品の場合、ふつう作品世界に「キリスト教」は存在しません。しかし、“僧侶(プリースト)”が属している宗教は、だいたいにおいて、教典や教義があり、制度化された宗教団体があり、社会規範になっているような、少なからず中世キリスト教をイメージしたものが多いのではないでしょうか。

“僧侶(プリースト)”の項で、指輪物語などの古典ハイファンタジー作品では”僧侶(プリースト)”はあまり登場しない、目立たない、というようなことを書きました。これはキリスト教化されていない世界観こそが欧米人にとって異世界だからで、当時はそれが斬新だったからだと思います。こういう作品に登場するシャーマンは、エキゾチックというよりは、自然や真理の代弁者、助言者というような存在です。

プリーストとシャーマンを両方登場させる場合、プリーストの属する社会がプレイヤーや町の人にとっての普通の社会で、シャーマンは一般的ではない、東方からの訪問者、文明化されていない蛮族、エルフやゴブリンなどの亜人社会といったものを表現することができます。

また、シャーマンは精霊と触れ合うということで、地水火風といった元素精霊などと結びつけて、魔法使い的な職業になっているゲームもあります。現実には四大元素の精霊というような考え方は哲学者や錬金術師といったアカデミックな方面から出てきたものではありますが、ゲーム的には親和性が高く便利ではあります。

キリスト教による禁欲的な教義が支配する前、古代ギリシャ・ローマ、メソポタミア文明の神殿には、神殿娼婦・神聖娼婦とよばれる、売春を行うシャーマンがいて、神話にも残っています。日本においても、やはり禁欲的な仏教が入ってくる以前の巫女さんは娼婦や芸妓を兼ねていました。巫女さんに処女性を求めるのようになったのは近代の話です。そもそも日本の神々は別に禁欲的な教えとかしてないでしょ?
似た例は世界中にあります。
現代人の感覚ではふしだらなように思えるかもしれませんが、当時の価値観では性行為も歌や踊りも豊穣につながる神聖なことだったし、逆に宗教は堅苦しいものではなく明るく楽しい祝祭だったのです。というわけで今回のキャラはそんなイメージで描いています。

プリンセスとパンドラの箱

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