ミミック
ミミックは英語で”擬態”を意味します。映画や漫画などでは単に擬態するモンスターや能力者をミミックと呼ぶこともありますが、RPGでは宝箱だと思って不用意に近づいた冒険者を襲うモンスターです。この趣向はRPGが出来てから考案されたものです。宝箱の中に何者かが入っている、もしくは宝箱自体がモンスターであることが考えられますが、どちらにしろ、冒険者に対するギミックであり非常にゲーム的だと言えます。
和製RPGの黎明期、まだドラゴンクエストがドット絵だったころ、モンスターたちの生い立ちや暮らしぶりなどを説明した小説「ドラゴンクエスト モンスター物語」が出版されました。ブームで関連本が売れたという事もあるでしょうが、いまではRPGのお約束になっている様々なことが当時は常識ではなく説明が必要だったという背景もあったと思います。
そしてこの作品では、ゲーム的な御都合なしにミミックの存在に理屈をつけるため一風変わった説明をしていました。いわく、宝箱は食料品を腐らせないために保冷の魔法がかかっていた。そこに、暑さに参っていた冷気の魔物が住み着いた…というわけです。なんとなくRPG的な世界観、で説明できるようになってしまった最近では、逆にここまでモンスター一種がなぜ存在するのか、どのように生活しているのか、考えることも稀になってしまったのではないでしょうか。
ぼくは子供時分にファミコンを買ってもらえなかったのでドラクエはやっていませんでした。しかし今でこそコンビニでも雑学本として神話本やモンスター本が置かれていることも珍しくありませんが、当時は子供に読めるような本でモンスターの解説をしているものは貴重で、愛読していました。
ただ”RPG的常識”が普及してドラクエも3Dになったり外伝が出たりするようになってくると、この本の設定はまどろっこしい足枷となってしまったのか、ほとんど無視されているようで、もはや公式設定本としての価値はあんまりなく、面白い本なのですがプレミアも付かずに古本が出回っています。オススメしてもアフィ的には全然まったく利益にならないんですがねえ…。
1件のコメント
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TRPGでは定番ですけどお部屋やダンジョン全体がミミックモンスターなのはコンピュータゲームではあまり見かけませんね。ドアに擬態して手を持ってく系もイヤだったなー。安心と信頼の10フィート棒。ミミック系のモンスターは基本移動してこないしだーつさんのRPGでも固定だからいいカモでしたごめんなさい。